2009年 09月 13日
「持ち物(まずは)50%削減」
この週末で、9.11同時多発テロから8年が過ぎた。
(今年はほとんど日本の“メディア”では取り上げられることはなかったが・・)
ドラマの最終回を見ていた時、ラスト10分、連続ドラマの最後のクライマックスの最中、
急に画面が切り替わり、ハリウッド映画を凌ぐあの衝撃の映像は一生忘れることはない。
振り返ってみると、この8年間で自分と、そして世界は音速の勢いで変わってきた。
その証拠に、当時仲良かった武藤舞は結婚し、
WTCに飛行機が突っ込んだ時メールしていたアッコは医学部に通っている。
これだけでも既に説得力十分かもしれないが、
2009年9月11日当時は、
今や全世界の人が毎日使っているgoogleは上場すらしていなかったし、
世界中の人が大好きなiPodはまだこの世に生を授かってなかったし、
世界同時不況になるなんて思ってもみなかったし、
アメリカに黒人大統領が誕生するなんて誰も信じなかったし、
小泉政権の活況に沸く中、8年後に自民党が政権から退くなんて思った人がいただろうか。
ましてや「ソーシャルメディア」や「クラウドコンピューティング」なんて言葉は、少なくとも僕は聞いたこともなかった。
けれど今はこのどれもが、リアルに本当に起こっていて、「当たり前」 なのである。
朝起きたら容量が底をつかないGmailでメールをチェックして、
毎朝新聞で世界の金融が一向に上向きしない記事を目にし、
twitterで世界中の人のつぶやきで情報を収集しながら、
Tumblrで感覚が合う人同士の動画やテキストを共有し、
テレビを付けると、アメリカ初の黒人大統領が医療改革実現に向けて力強く演説してると思ったら、
鳩山民主党代表が国の成長戦略を一向に語らないのに、それを指摘せずに華麗なる生い立ちばかりが流れている。
そしてそれをこうやってblogで発進している馬鹿がここにいる。
そう世界はまるで変わってしまったのだ。
僕は思う。
あまり信じたくないが、日本は2050年に人口の2.5人に一人が65歳以上となると予測されている。
(今は5人に一人。それでも多いが・・。)
つまり現役5人で2人の高齢者を支えることになる。
国の借金がGDP対比で170%あり、なおかつただでさえ杜撰な年金システムなのに、と考えると、
容易に日本が回らなくなることが予想つく。
一方、今年末か来年にも日本のGDPを抜くと言われている中国に目を移すと、
世界中が中国の成長に頼り切っている世界の姿が見えてくる。
しかし、中国は世界で初めて市場経済と共産主義を同時並行で進めている。
世界的金融ストラテジストであるデビット・スミックの言葉を借りれば「市場経済と共産主義体制の結婚を強行している。」のである。また世界銀行によると世界最悪の汚染都市20のうち16は中国都市であるという。
19世紀後半、1920年までに「大国」になるのはアメリカと、アルゼンチンだと地政学車や専門家が声を大にして言ったという。1950年には、20年後はソ連が世界を支配すると、しかし1970年代後半は10年後はドイツが支配すると、そして1980年代後半にはまもなく日本が世界を支配すると、その時々の専門家達は言ったという。
これらが示す言うに、そう、だから結局世界は今後どう変わるかなんて誰も分からないのである。
中国バブルが弾けて、今をも凌ぐ世界同時不況に見舞われる可能性だって、0ではないし、
アフリカの国々の汚職を続けている腐った政治家たちが一新されて、アフリカが世界を脅かしている、かもしれない。
ただ、twitterやiPhoneが示すように、
情報のはけ口がどんどん増えて、常時無線LANに接続されたユビキタス社会になっていく方向は間違いないだろう。
そうなると、いまよりもっともっと速く、スーパー音速で、時代は変わっていくのだろう。
単純な仕事は人権費の安い国々に取って代わられ、そもそも人がやる仕事が少なくなっていく。
そうなれば国連が予測する2050年に世界人口が90億人というのを境に、長い目で見ると、地球全体の人口は減っていき、(地球がある前提で)100年後は、「2050年が人口のピークだったな」と言っている、かもしれない。
そんな危機感を持った僕は、
とりあえずのアクションとして、大量消費社会から決別するために、高城さんに倣い、
(母親に「狂ったの?」と言われながら、) 自分の持ち物を徹底的に処分することにした。
高城さんの99%には程遠いが、持ち物の50%の削減に、とりあえず成功した。
今まで買いあさっていた衣類を、とりあえずひっくり返して全部出してみて、
全部捨てることにした。
洋服だけに限らず、「持ち物50%削減」だから、
デジタル化できない大切な大切な雑誌のバックナッバーを除いて、
集め狂ったサッカーフィギュアも、iPodスピーカーも、ほとんど使っていない鞄も、いっぱい使ったレスポも、スキャナも、バガモンドも、慶應サッカーグッツも、全部捨てる。
これ全部ゴミ。
今でもモノと情報が大好きなことになんの変わりもないが、
大量に消費し続けてきた、僕の生活を少しずつ、少しずつ、変えていこうと思っている。
いつでも動けるように、いつ世界の次なるビッグバンが起こってもいいように、
音速で進む時代に取り残されないために。
そのためには、21世紀型の生き方に僕ら自身も変わっていかなければならないのである。
「今日の一枚。」
8年前、砂漠の国、ドバイに地下鉄が開通するなんて誰が思っただろうか。
そしてこの地下鉄は、無線LANがつながっているという。
by shibapiero | 2009-09-13 23:43 | feel