SALとnanoに見る、デバイス戦争の今後。

ちょっと古い話題にはなるが、iPodがモデルチェンジした。
マーケティング戦略的に、appleはiPhoneに注力して売り出しているという背景もあるのだが、
iPodがいまいちかつての元気がくなってきた状況の中でのこのラインナップ。
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iPod shuffleは¥5,800〜、iTouchはゲームへの利便性を高めて¥29,800〜
(¥19,800〜のモデルもあるのだが、あれは音楽専用端末とし位置づけたほうがよさそう。)
そしてnano。

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形状はそのままに、画面を0.2型分大きくし、さらに光沢をだして、
そしてなんといっても動画もとれるようになって、
それで前作より¥3000も安くなっての・・というからまさに驚きである。
そんなNEW iPod nanoの登場は全ての人に嬉しい。

しかしnanoの登場により、さぞかし困った人もこれはいるなと・・amadanaである。

amadanaの好調機種SALをご存知だろうか?
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SALの説明をすると、
あのデザイン家電ブランドamadanaが出した、blogやYouTubeに投稿するのに最適な動画撮影専用機である。
しかもSALを持っている人同士なら、その場で自分のライブラリーを交換し合えるというところが優れものだ。
(おそらくamadanaがモデルなどに配ったという背景もあり、)手のひらサイズでカラーも可愛いSALはファッションピープルや、人気モデル、さらには安室ちゃん(安室ちゃんにはamadanaは配っていない)が持っていることもあり、(少なくともnano登場の前までは)、今やamadana代表する人気商品である。

しかしこれが過去形になってしまう恐れがある、とnanoを初めて見た時思ったのである。

というのは、nanoは¥14,800で、SALは¥19,950。
またnanoは言うまでもなくiPodなので音楽プレイヤーの機能があり、SALはもちろんない。
重さは36.4gと、80gでnanoはSALの半分以下。
そしてnanoはよく磨き上げられたアルミニウムボディで9色展開なのに対し、
SALは言ってしまえばただのプラスチックの箱で、5色展開。(あのボタンの安いカチカチ感が嫌だ。)
もっと言えば、nanoはボイスレコーダーがついて、FMラジオがついて、Nike+がついて・・
極めつけは、SALは動画専用機なのに保存形式がmp4なのに対して、iPod nanoは映像ファイルの圧縮形式としていま最もスタンダードといっていいH.264で圧縮されている。

もはやこうなってくると、SALのほうが勝っているというところがなくなってくるのである。・・というかない。

昔、あれは大学1年だからもう4年前だ、4年前にamadanaの忘年会に行った時、
「amadanaは100人の市場があったら、1人が多少値段が高くてもこのデザインじゃなきゃ絶対ダメだ。という商品を作るのが使命だし、そういうマーケティングをしていく。」というのを聞いたときは鳥肌が立つ程感動した。

それ以来、amadanaのファンだし、今もそうだ。
それに機能優先の日本から、デザイン力で世界と戦えるブランドが生まれたことはとても誇らしいし、
家電やケータイに「デザインで決める」という新しい選択基準を日本人に与えたのは、
amadanaの存在だと僕は勝手に思っている。

だけど、このままではその地位がちょっと危ないんじゃないかと思っている。
もちろんSALとnanoの話だけでは、amadanaの直接的な失敗にはならないだろう。
けれど、この状況で「100人の市場で、本当に1人がSALを選んでくれるのか。」というところが一番問題である。

またこれにはもっと大きな、大きな問題が潜んでいる。
それは、「1デバイス1機能」の終焉という問題である。

例えば、一眼レフとか、ヘッドフォンなど、もの凄くその機能に特化したプロダクトであれば話は別であるが、
1つのデバイスで複数の機能が使えた方がそりゃユーザーにとってはメリットが多い訳で、
その代表例が携帯電話なわけだ。

となると、じゃぁこれから(日本でも)流行るであろう、amazonキンドルなどの電子書籍もそうで、
画面(デバイス)の大きさの問題もあるけど、電子書籍もただ活字のコンテンツが楽しめるだけではなくて、
取り込んだ写真を見れたり、メールをチェックできたり・・などなど、いろいろ考えられる。
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ということは、キンドルも結局、appleがこれからだすであろう(名前は分からないけど)macタブレットの前に、SALと同じ運命を辿るのではないかと考えられ、たりもする。

ということで、結局appleの牙城がより強固なものになるのではないかという結論になってしまったが、
少なくともamadanaは、SALの販売戦略の方向性を見直すべきだし、もっといいプロダクトを作る必要があるし、
amadanaがamadanaで在り続ける為には、もっと革新的でよりデザインにエッジの利いたプロダクトを、
今の3倍ペースくらいでリリースしないと、SHARPやSONYやパナソニックなどのデザインセンターに負けてしまいかねないと勝手に心配しているのである。
大規模では出来ない、もっとエッジのあるプロダクトを。
6年前程前に電子計算機と、BOX型のCDコンポ、(僕の部屋にもある)加湿器1stバージョンを出していた斬新な集団に生まれ変わることを、陰ながら、また多いに期待している。










「今日の一枚。」
amadanaの忘年会にまっちゃんを誘っていった時、近くにいた人同士で。
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もう4年前か、懐かしい。


さぁ今週は忙しいぞ。
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by shibapiero | 2009-09-28 09:30 | feel

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