日本の“古き良き時代”を知らない僕らたち

年が明けた正月に、どうしても書きたいことがあった。
それは、僕ら世代はこれからの時代にどう向き合うのか、どんな責任があるのか。

思い返せば2008年、
サブプライムローンの証券を組み入れて世界中にばらまかれた金融商品と信用保証の価値が暴落し、結果、リーマンショックという形になってに経済が「崩壊」した。

リーマンショックから2ヶ月と経たない中、始まった2009は、「激変」の年だった。
変化ではない、激変である。

日本とアメリカで同時に民主政権が誕生し、
それを報道するマスコミ界は怒濤の赤字を計上、
アメリカの新聞業界は廃刊と破綻を繰り返した。
経済も記憶に新しいドバイショックの直後には、一時1ドル=84円台まで円高になった。
1年前の今頃に、09年後半には「経済は持ち直す」と言った経済アナリストも多数いたが、
彼らの楽観的予測も虚しく、先進国では「二番底」が懸念されている。

時代を表すひとつの指標、ファッションの世界でも、
ファストファッション旋風が起きる一方で、
ヨウジヤマモトは民事再生法を適用、キムタクが愛用していたナンバーナインは消滅。
百貨店市場は13年連続のマイナス成長が確実視され、
新規出店の計画が相次いで凍結されたり、
セレクトショップ大手のUAですら相次いで路面店を撤退させた。

原宿や銀座を歩けば、ファストファッションのショップバッグを持っている人ばかり、
また今年は明らかに中国人を中心とした観光客が急増。
伴い、中国語、韓国語表記が街にだいぶ増えてきた。

そんな「激変」の時代に、僕らの立ち位置はどうなるのか。

遡ると、僕らが物心ついて、小学校に入学した頃の日本は既にバブル経済が崩壊し、
不良債権問題で銀行が次々に潰れ、
小学校を卒業するころは、
社会全体の雇用者賃金の減少などでいわゆる「失われた10年」の真っただ中だった。

そんな暗い日本経済とずっと一緒に育ってきた僕らは、
日本の成功体験を身を持って知らないのである。

「バブルの頃は~」という大人達のくだりを何度聞いた事か。
そしてそれと同じくらいに、今の、“リアル”とのギャップを感じながら育ってきた。

しかし未だに多くの大人達、特に大企業の上層部の判断基準を見ると、
過去の成功体験から脱却できない人たちが多いのではないかと思っている。

だが、団塊の世代が全員還暦を迎えた今、
いい加減、日本の社会全体も変革の時代になっていくはずである。

そしてその変革を推し進めるのは、
日本の“古き良き時代”を全く知らない世代であるはずだ。
青春時代を「不況」の中で、育ってきた僕らが次の時代を作るべきなのである。

もちろん現在、景気が悪いのは確かだが、
いま起こっている需要マイナスは、不況ではなく、時代が変わった表れである。
時代にそぐわない生産量とマーケティングをした結果の当然の現象である。

今年末、来年には景気がよくなるから、もう少しの辛抱だ、と。
現状を変えずに待つのであれば、
おろおろしつつも「これは一時的な現象なのだ」と指をくわえていた、あの頃の日本と同じである。

今年度の1人当たりのGDPは10年前に比べ5%少ない見通しである。
2017年には労働人口が400万人減り、
2019年にはGDP対比で国の借金が200%に乗り、
2020年には65歳以上の高齢者が29%台に。
2025年には国が国民に払う社会保障給付金は141兆円になる見込み。

これが日本の現状、そしてこのままいった場合の将来の姿だ。

時代は待ってくれない。

BRICsの名付け親、GSのオニール氏は言う。
2018年にはBRICsのGDP合計がアメリカを上回り、
2027年には中国一国がアメリカのGDPを上回る。
2035年にはBRICsとG7の合計経済規模が逆転する。

世界は待ってくれない。

2009年が「激変」、ならば、
2010年は「変貌」の年に。
それがいい、変貌である事を祈って。

さぁ変えよう。飛躍しよう。
世界をつかもう。





「今日の一枚。」
今年も手帳はMOLESKINE。
08年と同じハードカバーの赤に、今年も宜しく。
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by shibapiero | 2010-01-02 10:48 | feel

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